心理学者のエレイン・N・アーロン博士は敏感で繊細な心を持つ人は感覚神経に対する過敏性なのだという概念を見つけ出しました。
まだまだ認知度が高くないこの言葉、HSPは「Highly Sensitive Person」の略で「とても敏感な人」の意味です。
敏感で繊細な心は生まれつき持っている特性だということが分かってきました。
今回は次の項目に焦点を当ててまとめてみました。
・HSPは友達の影響を受けやすい?
・HSPで友達の影響を受けやすい時の対処法
・HSPが悩みループから抜け出せる対処法とは?
HSPは友達の影響を受けやすい?
今までのお話でHSPは生まれつき持っている特性であることをお話しました。
また、チェックリストからも分かるように物事に対して敏感であり、それは感覚神経に対する過敏症であるという概念も心理学者のエレイン・N・アーロン博士は見つけ出しました。
そのことについてはこちらで説明しておりますのでご覧になってくださいね。
HSPの特徴の1つに「人との境界線の薄さ」があります。
HSPは直感が鋭く、言葉が無くても相手の心を察することができます。
また、喜びや悲しみに共感しやすいのも特徴です。
しかし、その一方で自分の気持ちを抑えてまでも相手の願望や欲望に何としても応えたいと思ってしまいます。
また、気持ちを損ねないように相手の表情や言葉、状況などを読み取り、場の雰囲気に合わせようとします。
そのため、HSPは空気を読むことに長けていますが、これは「過剰同調性」と呼ばれ、無意識で起こるものです。
過剰同調性は自分に他人の感情が勝手に入り込んでいる状態です。
過剰同調性は人に対する不安や緊張、人に嫌われるのではないかという怯えや恐れがある状態で、本音は自分の中に押し込み、相手に合わせてしまうのです。
このように相手との境界線が薄い状態は、幼い頃から親に言われるまま、自分と他人を区別する自我が出せずに育った場合にも起こるようです。
HSPで友達の影響を受けやすい時の対処法
相手の気持ちや感情に共鳴する共感とは違い無意識に起こる過剰同調性は他人の感情が勝手に入り込んでくる状態です。
この場合はHSPの特性である人との境界線の薄さについて、対策が必要です。
自分の境界線を守るためには、自分を肯定することです。
お子さんの場合はお母さんがしっかり話を聞いてあげて、本心を聞き出します。
心に抑え込んでしまった場合は、体調不良になる恐れもあります。
子供は本心が分からない場合もあります。
色々と聞いてあげる中、どうしてほしいのか、どうしたいのか、にお母さんが気づいてあげれる時もあります。
特に女の子だと同じ文房具を持ちたがったり、逆に同じ物持たれるのは嫌がる子もいます。
欲しくもないものを購入したり、お気に入りのものを持って行けないのは苦痛ですよね。
一番良いのは自分の気持ちを伝えられることです。
「これはお気に入りの物だから、学校に持ってきたい。」
相手に伝わるように説明してみることがHSPが最も取り組みやすい対処法です。
また、お子さんのマイナス感情を否定しないことです。
怠けてもいい訳ではなく、「頑張ったけど、それでもできないならそれでいいんだよ。」
それだけでお子さんの気持ちはだいぶ軽くなります。
HSPが悩みループから抜け出せる対処法とは?
気になることがあった時にクヨクヨとずっと同じことで悩んでしまい、その問題から抜け出せなくなってしまうことがあります。
HSPは特にクヨクヨから抜け出せない人が多いのです。
同じ悩みが頭の中をグルグルしている状態、悩みループから抜け出すには、自分の「思考の癖」を知ることです。
もし、その考えの中にマイナス思考や「~すべき」などと自分で決めたルールでがんじがらめになっていたり、親御さんの意見でがんじがらめになっている場合などは「ミスしたらどうしよう?」「点数が取れなかったらどうしよう?」などと不安ばかりが頭の中でグルグルしてしまうのです。
完璧主義だと「ミスしたら、自分の評価が下がってしまう」ことを恐れ、ミスしたことをいつまでもクヨクヨと悩むことが多いです。
そして、そのクヨクヨが次のミスを呼んでしまいます。
でも、ミスしたら動揺しますよね?
そのミスが大きければ大きいほど悩まずにはいられないです。
そこで、解決法です!
自分がミスに動揺するタイプだという自覚を持つことです。
ずっと考えていると、第二・第三のミスに繋がってしまうんだったな・・・
じゃあ、考えない方がいいんだな。
そう思うことが大切です。
それができたら苦労しない?
たしかにそうなんです。
でも、意識するだけでずいぶん変わります。
HSPは他人にどう思われているかが気になるのです。
ミスしたことよりもミスしたことで評価が下がるのを気にしてしまいます。
そんな時、ま~いっか。と思えることも大事ですよ。
お子さんの場合はテストでミスしたら、一緒にもう一度そのテストを解いてみればいいんです。
教科書などを確認しながら、「ここに載ってたね~」などと話しながら、テストを振り返っているうちに「悪い点数とってしまった」という気持ちが薄らいできます。
HSPは傷つきやすい
HSPは苦手な人と出会った瞬間、心のシャッターが下りて、凍り付いてしまうことがあります。
相手が何気なく言った言葉で傷ついてしまったり、相手の中に自分のトラウマがあったりすると心を閉ざしてしまうのです。
ひどい時には体の硬直や血圧が下がるなどの症状が現れることがあります。
心のシャッターを下ろして自分の殻に閉じこもるのは、自分の心を守るための心の免疫反応です。
でも、この人苦手だなと思う人と無理に仲良くする必要なんてないと思いませんか?
自分が安心する、一緒に居たいと思う人と一緒に居ればいいんです。
まとめ
友達と一緒じゃないと不安な場合は「目標を持つ」ことも解決に繋がります。
友達が全てになってしまうと、離れることに不安を感じるようになります。
例えば、有名なスポーツ選手などは友達と遊ぶ時間も惜しんで練習を積んできた人が多いです。
自分の軸をしっかりと決め、目標に向かって努力していれば、些細なことは気にならなくなります。
今後もHSPの人間関係などの不安について触れていきたいと思います。
また、こちらのブログにお越しくださいね。
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